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ダンス アンリ・マティス(診察室の絵画)

[2021.10.01]

診察室には、アンリ・マティス制作ダンス(Ⅱ)が、飾ってあります。

診察に訪れる子どもたちは、「はだかんぼ」、「おしり」、「おっぱい」などと言いながら、明るい青と緑の背景で輪になって踊っている茶色のダンサーたちの生命感にあふれたエネルギーを感じ、楽しんでいます。

2001年秋、東京「上野の森美術館」で、MoMA(The Museum of Modern Art, New York)の愛称で親しまれるニューヨーク近代美術館名作展が開催されました。パブロ・ピカソ、サルバトール・ダリ、ジョアン・ミロ、パウル・クレー、そして、アンリ・マティスといった大好きな画家たちの作品展なので、鑑賞することにしました。

この展覧会の中で一番衝撃を受けたのは、アンリ・マティスによって1909年に製作された「ダンス(Ⅰ)」でした。259.7cm×390.1cmもある巨大な作品で、明るい青と緑の背景も、もちろん茶色のダンサーたちも生き生きと踊っていました。鑑賞しているとストラヴィンスキーの「春の祭典」の不協和音に満ちた音楽が聞こえ、「春の祭典」初演の舞台装置によるバレエを思い出しました。毎日マティスの色鮮やかな作品を見ていると元気が出て、幸福を感じます。

先日、患者さんから、「Eテレで、この絵が踊っている番組がありますよ。」と教えていただきました。調べてみると、「びじゅチューン!」という番組で、「ダンス寿司」のタイトルで、身をかがめたダンサーたち5人が頭にお寿司を載せて、勢いよく回転しています。マティスのダンス(Ⅱ)から回転寿司を発想し、作詞、作曲、うた、アニメーションを全て手がけた井上涼さんに脱帽です。みなさんも、是非、視てください。ストラヴィンスキーの「春の祭典」は、ディズニーアニメ「ファンタジア」の恐竜のシーンで使われましたが、You Tubeで、いろいろなバレエを見ることができます。ニジンスキー版がお勧めです。

 

ダンス(Ⅰ)1909年

 アンリ・マティス ニューヨーク近代美術館(MoMA)

 

 

ダンス(Ⅱ)1910年

アンリ・マティス エルミタージュ美術館

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